愛知県の低炭素水素モデルタウン実証事業に参画

2025年8月22日
コベルコ建機株式会社

 コベルコ建機株式会社は、愛知県の「知多市における低炭素水素モデルタウン実証事業」(以下、本事業)に、共同実施者として参画します。
 当社は、水素燃料電池ショベルの実用化に向け、開発と検証を繰り返してきた知見を活かし、愛知県と連携して、工事現場において水素燃料電池ショベルへの水素供給や本格稼働を検証する実証実験を行います。

 本事業は、環境省が公募した「令和7年度コスト競争力強化を図る再エネ等由来水素サプライチェーンモデル構築・実証事業」の採択事業です。昨年度から、愛知県は、知多市の水素ステーション(水素ST)から幅広い利用先に低炭素水素を低コストに供給する事業化可能性調査を実施しています。
 本事業は、その結果を踏まえて実施するもので、17の企業等が参画します。全国一の設置数を誇る水素STを拠点に、地域資源を活用して製造・調達した低炭素水素を街利用分野の需要先へ効率的に供給することや、水素供給の低コスト化、水素STの自立化への貢献などを目的に実施されます。

 当社は、2021年から水素燃料電池ショベルの実用化に取り組み、2023年3月に試作機を完成させ、基礎評価の後、現在、神戸製鋼所 高砂製作所で連続掘削作業など本格稼働評価などを行っています。
 このたび、実際の工事現場における水素燃料電池ショベルの稼働評価を進め、本格展開を加速させるため、水素利用の拡大を目指す本事業に賛同し、共同実施者として参画することにしました。

 当社は、「低燃費のコベルコ」を掲げ、世界トップクラスの燃費性能や世界初のハイブリッドショベル、有線式電動ショベルなど、環境負荷低減に貢献する建設機械の開発、提供に努めてきました。
 今後も、お客様のカーボンニュートラル実現に貢献する建設機械を開発し、順次提供していきます。

<ご参考>

■KOBELCOグループ「KOBELCO‐X」の取り組み

 株式会社神戸製鋼所を親会社とするKOBELCOグループでは、今中期経営計画(2024~2026年度)において「稼ぐ力の強化と成長追求」および「CNへの挑戦」を最重要課題に掲げ、これらを実現するための変革「KOBELCO-X」を推進しています。「KOBELCO-X」とは、KOBELCOグループが魅力ある企業へと変革していくために取り組むべき変革の総称で、具体的な7つのXを設定しています。
 コベルコ建機や神戸製鋼所 高砂製作所における水素燃料電池ショベルの開発や本格稼働評価にかかる取り組みは、「KOBELCO-X」のうち、「AX」と「GX」の一例となります。

  • AX (Ambidexterity:両利きの経営/既存事業の深化×新規事業機会探索)
    機械事業部門の「水素を創る」とコベルコ建機の「水素を使う」が連携し、高圧水素充填設備の整備による開発を加速
  • GX(Green Transformation)
    建設機械向けに水素利用による脱炭素へ寄与

 今後も、当社グループはKOBELCOならではの多様な事業や技術、人材のかけ算により、水素を「創る」「運ぶ・貯める」「使う」製品・サービスの開発に積極的に取り組んでいきます。

 

*記載されている情報は発表時のもので、予告なく変更される場合があります。

 

以上