超大型建物解体専用機『SK1300DLC』の販売開始について

2021年3月1日
コベルコ建機株式会社

 コベルコ建機株式会社(本社:東京都品川区、社長:尾上 善則)は、2021年4月1日より130トン級超大型建物解体専用機『SK1300DLC』を新たに販売開始します。

販売概要

機種名 SK1300DLC
本体型式 SK1300DLC-10
運転質量  138t
販売価格(税抜) 3.4億円
販売開始時期 2021年4月1日
販売目標台数/年 7台

※いずれも4つ折れ超ロング仕様(40mタイプ)の場合

 近年、解体対象となる建造物は、従来に比べ高層化、基礎の大型化、コンクリートや鉄骨の高強度化などが進み、解体作業にはこれらに対応できる能力の高い大型建物解体機の導入が求められています。
 一方、大型建物解体機を解体現場に搬入するには、分解して搬送し組み立てる必要があるため、分解・組み立て性や搬送性の更なる向上も欠かせません。

 当社は、建設リサイクル機械のパイオニアとして、高層建造物の解体作業を地上から直接かつ効率よくおこなえる機械の開発を幅広く進めてきました。中でも、超大型建物解体専用機の分野では、過去より業界トップクラスの性能を誇る機械を世に送り出しており、現在は『SK1000DLC(100トン級)』、『SK2200D(200トン級)』、そして、『SK3500D(350トン級)』をラインナップしております。今回、そのラインナップに『SK1300DLC (130トン級)』を加えることで、更なる商品の拡充を図ります。

 『SK1300DLC』は、『SK1000DLC』の1クラス上のモデルとして、同クラスでは業界初となる4つ折れ超ロングアタッチメント仕様を新規に設定いたしました。本仕様は従来とは異なる新しい4つ折れ構造(特許申請中)を採用することで、200トン級の解体専用機に迫る作業高さと先端アタッチメント重量を実現し、現場作業の生産性向上と工期の短縮により貢献できるよう、商品力をアップさせました。
 また、アッパーフレームのサブフレーム構造化、アタッチメント主要接続部の脱着方法の改善や新型トランスリフタの設定などにより、分解・組み立て性や搬送性を向上させるなど、現場間の機動力を高めるさまざまな機能を備えています。

 当社はこれからも、『ユーザー現場主義』に基づき、用途別専用機の分野においても、みなさまのご要望にお応えし、各種製品ラインナップを強化してまいります。

 新製品『SK1300DLC』の主な特長は以下の通りです。

超大型建物解体専用機『SK1300DLC』の主な特長

1)アタッチメントバリエーションの向上と1クラス上への挑戦

  • 4つ折れ超ロングアタッチメント仕様は35/40mタイプの2種を設定しました。また、3つ折れ超ロングアタッチメント仕様は31/35m/38mタイプの3種を設定しています。基礎解体でパワーを発揮するセパレ—ト2種を含め、対象物の高さと強度に応じて、最適な工法を実現できる7種の豊富なアタッチメントをラインナップしています。
  • 各仕様で共用できるアタッチメントを新設計することで、用途に応じた作業高さとアタッチメントの組み合わせを可能とし、機械の稼働率の向上に貢献します。

アタッチメント一覧

※同色のアタッチメントは共用可能となっております。

 

2)分解・組み立て性と搬送性の向上

  • 本体部分は、アッパーフレームとブームフット接合部をサブフレーム構造とし、メインブームの脱着にかかる時間を大幅に短縮、分解作業時間を『SK1000DLC』に比べ約1/4にしました。また、メインブームが外れることで、本体(カウンタウエイト、クローラなし)は重量32t以下、幅3.2m以下、高さ3.3m以下での輸送を実現し、搬送可能な地域や現場が広がりました。
  • アタッチメントの主要な接続部にフック構造、ガイド付き分割ピン、油圧ピンのそれぞれを採用することで、組立・分解作業を省力化、仕様変更もスムーズにおこなえます。
  • クローラの脱着をスムーズにおこなえる4本同調制御の新型トランスリフタを設定し、クローラの取り外しも機械本体のトレーラー積み込みも容易におこなえます。

 

3)その他

  • 3つ折れ超ロング及びセパレートアタッチメント仕様には、近年装着率の高いクイックヒッチ配管を標準設定し、クイックヒッチの装着を前提とした圧砕機制限質量を実現しました。
  • ニブラーの位置と角度を正確に検出できるキャブ干渉防止装置を搭載したことで、ふところ作業時も思い切りよくレバー操作がおこなえるようになりました。
  • カメラは左右、後方、および上部本体(アッパフレーム)下の計4ヶ所に設置し、肉眼で視認できない機械周りを、4方向同時にキャブ内モニタのカメラ映像表示で確認できるようにしました。
  • 見上げる姿勢をとりやすいチルトキャブを標準装備するとともに、バックレスト付きエアサスペンションシートを採用することで、オペレータが疲れにくい操作環境となりました。
  • ITを利用してエンジンや油圧ポンプ関連の状態を常にモニタリングし、異常や故障の前兆を把握することでお客様にメンテナンス時期を提案する予防保全機能を搭載しました。これにより、機械停止などの大きなトラブルを最小限に抑えることが可能となりました(予防保全システム「KSCAN」)。
  • オフロード法2014年基準適合エンジンを搭載しています。また、今後、国土交通省による低騒音型建設機械の指定を受ける予定です。

主要諸元表

機種名 SK1300DLC
本体型式 SK1300DLC-10
車名及び型式 コベルコ LV05

4つ折れ超ロングアタッチメント仕様

アタッチメント仕様 4つ折れ超ロングアタッチメント仕様
40mタイプ 35mタイプ
最大作業高さ(アームトップ)mm 39,570 35,170
最大作業可能半径mm 縦:18,900
横:15,600
縦:16,400
横:15,600
圧砕機制限質量kg 4,300 5,200
運転質量kg 138,400 133,600
装着圧砕機(質量) KR1350TPR-40(4,000kg) KR1500TPR-50(5,200kg)
エンジン 名称 日野 E13C-YM
定格出力kW{PS}/min-1 380 {517} / 1,800

3つ折れ超ロングアタッチメント仕様

アタッチメント仕様 3つ折れ超ロングアタッチメント仕様
38mタイプ 35mタイプ 31mタイプ
最大作業高さ(アームトップ)mm 37,580 35,080 30,700
最大作業可能半径mm 縦:24,700
横:22,800
縦:21,400
横:19,500
縦:18,800
横:17,100
圧砕機制限質量 kg 3,100(2,600) 5,050(4,300) 6,100(5,200)
運転質量kg 133,100 131,700 127,300
装着圧砕機(質量) KR1100TPR-2
(2,600kg)
KR1350TPR-40
(4,000kg)
KR1500TPR-50
(5,200kg)
エンジン 名称 日野 E13C-YM
定格出力kW{PS}/min-1 380 {517} / 1,800

※圧砕機制限質量( )内はクイックヒッチの装着を想定した数値です。

セパレートアタッチメント仕様

アタッチメント仕様 セパレートアタッチメント仕様
インサート付き インサート無し(高所解体) インサート無し(基礎解体)
最大作業高さ(アームトップ)mm 23,560 21,020 21,020
最大作業可能半径mm 縦:15,000
横:13,500
縦:15,100
横:13,400
縦:14,200
横:12,600
圧砕機制限質量 kg 9,600(7,800) 9,600(7,800) 11,600(9,800)
運転質量kg 133,100 128,000 130,000
装着圧砕機(質量) KR1500TPR
(7,700kg)
KR1500TPR
(7,700kg)
KR2150TPR
(9,800kg)
エンジン 名称 日野 E13C-YM
定格出力kW{PS}/min-1 380 {517} / 1,800

※圧砕機制限質量( )内はクイックヒッチの装着を想定した数値です。

4つ折れ超ロングアタッチメント仕様 40mタイプ

セパレートアタッチメント仕様

 

*記載されている情報は発表時のもので、予告なしに変更される場合があります。

 

以上