Kobelco Construction Machinery Co., Ltd.

オペレーター、柴田さん

取材
201312

クレーンと働く人

SL-13000という巨大なクレーンを操縦するクレーンオペレーターさんに
日頃のお仕事についてお話を聞きました。

内宮運輸機工株式会社 オペレーター 柴田さん 柴田さん
内宮運輸機工
オペレーター

オペレーター、柴田さん

柴田さんは内宮運輸機工で25年のキャリアを持つクレーン・オペレーター。大型クレーン「コベルコSL-13000」を操り、クレーンの組み立て解体に関する作業責任者として常にフル稼働している。これまでに首都高速道路の橋梁据付工事や、岩手県の胆沢ダム、東日本大震災の被災地である東松島市復興整備事業など、数々の大規模プロジェクトを手がけてきた実績を持つ。長いキャリアと確かな腕前で、社内でも現場でも高い評価を受けるオペレーターだ。内宮運輸機工は若手の育成に力を入れているため、オペレーターの年齢層が幅広い。柴田さんは業界の有名人であるとともに、社内でも良い「先輩」と慕われている存在なのである。

クレーンの扱いについて話す柴田さん

「この世界に入ったのは24歳の頃で、それまでは長距離トラックの運転手や基礎工事業者をしていました。基礎工事においてクレーンのオペレーション技術を身につけて、この技術をもとにもっとステップアップしたいと思い、ぜひ内宮運輸機工で働きたいと願い出ました。内宮運輸機工は会社の規模や知名度など、もはやブランドですから、いわば憧れの会社だったので入社した時には嬉しかったですね。それが25年前。以来、ずっとクレーンに関わっています」

クレーンの操作は、会社で学んだ。小さいもので操作を覚えて、だんだん大きくしていくのだという。

「最初は50トンの重機から操作を始めて、少しづつ大きなクラスにステップアップしていきました。そのほうが上達の速度を早め、幅広く重機を操作できるので、教育してくれた会社には感謝しています。大きいクレーンは巨大な荷物をいっぺんで運び、小さいものは繰り返し反復して荷物を運ぶという違いがありますが、オペレーターがやることは同じです。違いはありません。長くクレーンを操作していると、時代とともにクレーンが進化しているのがわかります。いまのクレーンはすごく良くできていて、操作性に優れていると実感しますね」

オペレーター柴田氏の現場での活躍を記録した写真たちオペレーター柴田さんの現場での活躍を記録した写真たち

業界の外の人には馴染みが少ないクレーンたち。柴田さんに、現場ではどんなふうに働いているのかを教えて頂いた。

「わたしたちの普段の現場の作業は、だいたい朝8時から夕方5時までと決まっていることが多いです。逆に、高速道路の工事などは深夜に作業を行うこともあります。利用者の少ない深夜に道路を通行止めにして作業を行うからです」

大型クレーンを使う作業においては、作業の前に組み立てから行わなければならない。

「大規模なプロジェクトの作業現場の重機になると、組み立てだけで一週間かかるクレーンもあります。使い終わったら解体しなければなりませんし。それらの作業の中で、事故が発生しないように作業を行うのはわたしたちの仕事です。安全を守るのも私の責務です。一番大切な仕事かもしれない」

内宮運輸機工にとっても、柴田さんにとっても、現場での安全性の確保は一番の課題だ。高い技術を持つ柴田さんに、どんな荷物でも据え付け位置にピタっと合わせる秘訣を聞いてみた。

「揺らさないで運ぶイメージをするということはありますね。それは長年の仕事を通して、体で覚えたというか…。“緊張しないんですか”と聞かれることもありますが、私はあまり緊張しないです。どうして緊張する人がいるのかわからないくらい(笑)。仕事はうまくいって当たり前だと思っています」

難易度の高い作業においても、冷静な判断を失わないこと。柴田さんはじめ内宮運輸機工の仕事人たちが常に心がけていることである。