プロジェクトストーリー

PROJECT
STORY

02

常識を変える。
K-AIR REALによる新しい現場のかたち。

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K-AIR REALはドローンの自動飛行機能を活用し、
移動式クレーンの撮影・点検を行うことができるソリューションです。
前例のないソリューション開発を任されたプロジェクトメンバーが
どのように道を切り拓いていったのか、話を聞きました。

K-AIR REALを詳しく知る

プロジェクトメンバー

Project Members

※部署名は取材当時のものです。

S.H
マーケティング事業本部
クレーン営業本部 営業管理部
ビジネスインサイトグループ
A.G
マーケティング事業本部
クレーン営業本部 営業管理部
ビジネスインサイトグループ
T.A
マーケティング事業本部
クレーン営業本部 営業管理部
ビジネスインサイトグループ

「得意」ではなく、
「好き」なメンバーが集結

ブームを立ち上げると数十メートル以上の高さになるクローラクレーンの点検は、通常は地上面にブームを伏せて行われます。地上に伏せるスペースがない現場では、地上面から双眼鏡で確認する手法が一般的ですが、見えない部分が多いという課題がありました。
この課題に対し、2024年5月に提供開始となった「K-AIR REAL」はドローンの自動飛行機能を活用し、高所の点検作業を短時間で行えます。
まずは本プロジェクト発足時のお話、みなさんの役割についてお聞かせください。

S.H きっかけは2021年に競合他社がドローンをつかったクレーン点検サービスを開始したことにあります。当時はお客様から強いニーズがあるなどの状況ではなかったのですが、コベルコ建機としての新しい価値を生み出す意味で開発が決定し、22年秋から着手しました。
初期メンバーについては商品企画部にいた私と、クレーンカスタマーサポート部にいたA.Gさん、その他1名の合計3名が抜擢されました。私が企画分野、A.Gさんが技術分野を担っています。

A.G 私はもともと海外に向けてサービスを行っており、IT系には興味があったので「やってみるか?」と声をかけられて参画が決まりました。ドローンやプログラムに対して知見があったり得意だったりする人材が集まったわけではなく、新しい分野が好きな人、自分で道を切り拓ける人が集まったという感覚です。

T.A 私は2024年4月に参画することになったのですが、雲の上で進んでいると思っていたプロジェクトのメンバーになれるということで「自分も入っていいの!?」とテンションが上がりました。新しいソリューション携わるというのは誰しもができる経験ではないので、非常に面白いと感じています。また、参画後はみなさんがとても楽しそうにお仕事されている様子が印象的でした。

前例がない。
だからこそ、おもしろい。

前例がない、しかも社内に専門家もいない状況で、ご苦労も多かったのではないでしょうか?

S.H いや、本当に楽しかったですね。苦労を苦労と感じないくらい、好奇心が先行していました。初期メンバーはそれぞれ異なる強みを持っていて、技術/営業/商品企画の面から様々な知見を持ち寄ることでどんどんプロジェクトが進行していきました。

A.G ほとんど趣味と同じ感覚ですね。ぜんぜん苦にならなかったです。

S.H このプロジェクトにおいては協業パートナーである三井E&S社、ゼンリンデータコム社の存在が不可欠なのですが、そのファーストコンタクトもあっという間に決まりました。私が部内の何気ない会話の中でドローン点検の取り組み情報を入手し、その日にA.Gさんがコンタクト、すぐに返事があり、翌日打ち合わせることになったんです。社内だけでなく、パートナー企業にもそのようなスピード感で進めていただけたことが、短期間でリリースにこぎつけた要因だと思います。

A.G パートナーさんとはとてもフィーリングが合って、本当にいい刺激を受けました。打ち合わせの中で知らない知識や技術を共有いただいたら、次回MTGでは少しでも高いレベルの会話ができるよう勉強、さらに新しい学びをもらう、ということを繰り返していました。スピードについていくのは大変でしたが、すごく楽しかったです。パートナーさんのおかげで大きく成長できたと思っています。

S.H そのやりとりを傍で見ていて、スピード感に驚きました。A.Gさんの負けん気の強さが成功要因の一つだと思います。パートナー企業を見ていても、プロフェッショナルとはこういうことなんだなと肌で感じました。

K-AIR REALが展開する新たな価値。

開発中〜リリース後の社内外の反応はいかがでしたか?

S.H 元々考えていたのは自社製品のクレーン点検、としての普及だったのですが、想像以上にクリアすべき課題がたくさんあり、ハードルが高いとわかった時には頭を悩ませました。結果的には「自社製品以外にも点検対象を広げる」という考え方の転換を行い、そのストーリーを社内説明し、理解を得ました。新しいソリューションであるため普及には時間がかかりますが、収益化の道筋をしっかり立て、本業にもつながっていくような動き方を意識しています。

A.G 付加価値をつけるという観点でSfM*を活用した3Dモデル作成機能を追加するなど、開発の方向性も変化していきました。ドローン自体見たことがない、という方がほとんどなので、そんな方々にも安心していただけるような飛行経路及び飛行方法を選択するなど、現場の声は非常に参考にしています。

S.H 私は技術者ではありませんが、まずはやってみること、そして改善を繰り返し、新たな可能性を探ることで思ってもみない道が拓けていくのを体感できました。PoC(概念実証)の大切さを痛感しています。

*Structure from Motionの略。複数の写真から対象の形状を復元する技術。

コベルコ建機はおもしろい!

求職者に伝えたいメッセージをお願いします!

A.G これまでできないと思っていたことでも実現できる!ということに気が付いたので、さらにいろんな技術への興味が膨らんでいます。例えば、画像認識及び物体検出AI、3DCGソフトやゲームエンジンを使用しての稼働機アニメーション作成、会話チャットボット作成などを通じてさらにK-AIR REALを進化させていくと面白いのでは、と考えています。
つくったものが別の技術につながって、さらに発展していって、という連鎖が本当におもしろく、周りもおもしろがってくれています。20年以上社歴がある私でもこんなにわくわくできる、ということを若手にも伝え続けたいです。

S.H コベルコ建機グループでは全社で取り組んできたプランディング推進プロジェクトにより、2024年12月に新たなフィロソフィーを策定しました。その中で”Value:スピリット”として「シンプル、スピード、オープン、チャレンジ」も示している中、本件はこれらをどのように体現していくかの具体事例と言えると思います。私たちのように苦労を苦労と思わず、自分で自分の仕事をつくり出す変な人たちがコベルコ建機にいる、そしてそんな環境がある!ということ知ってもらうだけでも大きいかもしれませんね。

T.A お二人とも全くドローンの知見がないところからスタートし、徹底的に深堀りされていく姿勢が本当にすごいと思います。また、私がこのプロジェクトに参画できたように、新しいコトを広げていくのは決して権限を持った人だけではない、ということを肌で感じています。
コベルコ建機っておもしろそうだな、と感じた方はぜひ挑戦してみてください!