ユーザーレポート

2018.04.27 公開 04
作業員の負荷を大幅に軽減
コベルコの「ホルナビ」が
土木現場を刷新
「ホルナビ3Dマシンガイダンス」搭載SK200

西九州自動車道の建設現場で稼働する「ホルナビ3Dマシンガイダンス」搭載のSK200。福井建設では「ホルナビ」搭載機を計6台所有。曲線的な法面には3D、直線的な法面には2Dというように、作業現場に応じた機械を投入して工事を進めている

さらなる発展の切り札に「ホルナビ」を導入

代表取締役 樋渡(ひわたし) 正治さん

福井建設では、これまでに国や県などの土木工事を中心にさまざまな大規模工事を手がけてきた。代表取締役の樋渡正治さんいわく、同社の強みは現場の技術力にあるという。「元請け企業から指名されるオペレータも多く、国が認める建設マスターとして表彰された技術者もいます。彼らのような現場スタッフが営業マンとしての役割も担っており、数々の仕事をもたらしてくれるのです」

福井建設では、2011年からICT施工に着手し、13年には、コベルコのマシンガイダンスシステム「ホルナビ3Dマシンガイダンス」(以下「ホルナビ」)を導入。佐賀県内の土木業者として1、2を争うスピードでICTを推進し、現場スタッフの技術力と営業力にさらなる強みを加えた。「現場の仕事を少しでも楽にするために「ホルナビ」を導入しました。それと同時にICT施工への取り組みが、企業の発展には不可欠な要素だという思いもありました」(樋渡さん)

現場の生産性や安全性、施工品質が驚異的に向上

それでは「ホルナビ」の導入により、現場の仕事はどのように変わったのか。「ホルナビ」搭載機が稼働する西九州自動車道の建設現場でオペレータを務める伊藤直さんに話を聞いた。「従来の法面整形は、少し削るごとにショベルを降りて、丁張りに結びつけられた水糸などによる目視での検測作業が必要でした。しかし、「ホルナビ」導入後は、ショベルの位置や向き、バケット刃先の位置などを常にミリ単位でディスプレー表示できるため、検測作業の度にマシンを乗降することが不要に。作業はかなり楽になりました」

また、検測作業で高所に上ることもなくなり安全面も向上。リアルタイムで位置情報が確認できるため、粗取りの段階からスピーディに作業ができ、施工時間も約3割短縮したという。

美しい曲線の法面を描けることは、「ホルナビ3Dマシンガイダンス」の特長の1つ

バケット刃先の位置を正確に把握できるため、設計データに忠実な仕上がりを実現

さらに、作業の正確性についても伊藤さんは高く評する。本現場では、緩やかにカーブする曲線的な法面の整形作業を行っているが、通常このような法面整形では20~30㎜の誤差は仕方のないものとされている。「カーブする法面整形の場合、従来は20m間隔でその両端と真ん中に丁張りを立て、それを頼りに施工します。しかし、「ホルナビ」ならバケット刃先の位置をディスプレー上で常に把握できるため、感覚に頼らない正確な施工が可能。仕上がりの誤差はほぼゼロになり、熟練した技術者でなくとも設計図通りの法面整形ができます」(伊藤さん)

マシンガイダンスを使用したICT施工においては、施工前に行う設計データの3D化や、施工後のデータ管理といった作業が伴い、これらの業務は通常、元請け企業が行っている。しかし同社は2018年に直請けの現場に「ホルナビ」搭載のショベルを投入する予定だという。つまり、データ管理などの未知の業務領域にも進出し、ICT施工をトータルに手がけようとしているのだ。「地場企業でもICT施工ができることを、広く業界にアピールしたいのです」と語る樋渡さん。コベルコのICT建機を駆使した福井建設の挑戦が、土木業界に新たな旋風を巻き起こそうとしている。

オペレータの伊藤直さんいわく、法面をしっかり見据えながらも、ディスプレーに表示される情報も視界の端にとどめつつ作業するのが、「ホルナビ」での法面整形におけるコツだという

リアルタイムの位置情報は機体のアンテナでキャッチ。ディスプレーの3D設計データ上で確認できる。丁張りが不要になり、この作業にかかっていた負担も軽減された。
取締役専務の百武義文さんも「安全管理にのみ配慮すればよくなり、機械の周囲で作業する人の数も減って危険な状況が少なくなりました」と語る
オペレータの伊藤さんは、「熟練者ならものの1時間で乗りこなせるようになる」と、「ホルナビ」の操作性を評価

USER’S PROFILE

株式会社福井建設
  • 佐賀県唐津市千々賀581
  • 0955-78-0130
  • 創業:1975年
  • 事業内容:重機土木
  • 従業員数:44名

株式会社福井建設は、40年以上にわたり国や佐賀県の公共工事を請け負ってきた土木業者だ。同社では2011年、まだICT(情報通信技術)という言葉が一般的ではない時期に、測量機器ディーラより3Dマシンガイダンスを導入。県内におけるICT施工のパイオニアとして、土木現場に革新を起こしつつ、自らの発展へとつなげている。